コシヒカリを超えるお米と言われるブランド米。
やはり、先日紹介した富山の新ブランド米「富富富」を始めとして、ブランド米のムーブメントは、山形県産つや姫がはじまり。2010年からですので、まだ10年経過していません。
魚沼産コシヒカリを追い越せ、追い抜けで作付けされたブランド米は、独特の粘り、強い甘みのある味、冷めても美味しいお米であり、どのお米も美味しいです。
ですが、コシヒカリと比べると美味しいかと言われると必ずしもそうとは言えないと思います。
[wpap service=”with” type=”detail” id=”B07BR3J74T” title=”【最高級】魚沼産【産地直送】コシヒカリ【お米マイスター厳選 無洗米】29年産 一等米100%新米5kg”]
美味しいとはなんなのか?
例えば、昨年(2017年)は、魚沼産コシヒカリが特AからAに落ちました。
魚沼産コシヒカリが美味しくなくなったということではありません。この年は、日照不足や夏場の低温被害が、南新潟の地域のお米の品質の低下の原因になったと言われています。
ただし、特AからAに落ちることは、美味しくなくなったということではありません。例えば、業務用米として人気の品種のはえぬきは、美味しくないわけではありません。
ブランド米のムーブメントは、食味にスポットライトをあてた品種を増加させる結果になりましたので、旧世代のお米の相対的に評価を下げる結果になっただけで、美味しくないから下げたわけではないことに注目したいところです。
そして、ブランド米全般的に、独特の粘り、甘み、冷えてもうまいという3つの条件を持っています。これが美味しいスタンダードになっているので、今現在の特A評価のお米は、そういった特徴があることにもなります。
美味しいというのは、嬉しいとか楽しいとかと同じで、その人の経験や好き嫌いによる主体的な感覚です。
ですから、食味試験で特Aランクのお米であっても、美味しくない、Aの評価をされているお米の方がさっぱりしているので、美味しいという評価を行う人もいるかもしれません。
つや姫とコシヒカリはどちらが美味しいお米なのか?
ちなみに、仕事で、長岡市に何度か行っているのですが、そこの定食屋には、地元のお米が使われています。山形県産つや姫を食べ慣れていますが、はっきり言って、この地域のお米は今であっても格別です。
美味しいの尺度で言えば、どちらも美味しいです。
美味しさのベクトルが違います。
ちなみに、ブランド米を食べ比べたいと思って、飲食店を探してみると、その産地でもなければ食べることができません。東京の場合、ブランド米を提供している店舗は、高級店ばかりです。
都市部でお米にこだわっている店舗は、有名な産地ではないコシヒカリが多い気がします。
この理由は、やはり原価に限りがあるからです。中華料理屋などでは、古米を利用するのが普通です。
そのため、自炊をしていない人からすれば、つや姫を食べる機会自体がそもそもなく、コシヒカリを食べ慣れている人が多い理由に直結します。
一番美味しいおにぎりのお米
一番美味しいお米と言えば、おにぎりにしても一番美味しいお米と言えます。
この品評会が実は存在していて、昨年一般社団法人おにぎり協会が、一番美味しいおにぎりのお米を決める「おにぎり食味会」を昨年(2016年産)行っています。
デビュー10年未満のお米のうち、どのお米がおにぎりに一番あっているのかを判断するというものです。
エントリーは以下の9銘柄です。
1.『ゆめぴりか』(北海道/金賞ゆめぴりか)
2.『青天の霹靂』(青森県)
3.『銀河のしずく』(岩手県)
4.『つや姫』(山形県/鶴岡市井上農場)
5.『ふくまる』(茨城県)
6.『新之助』(新潟県)
7.『みずかがみ』(滋賀県)
8.『結びの神』(三重県)
9.『おいでまい』(香川県)
現在の美味しい代名詞の銘柄ばかりで、ゆめぴりかや新之助もエントリーしています。
その結果、一位をとったお米が何を隠そうつや姫ということになります。ちなみに、井上農場のつや姫は、楽天市場で購入することができます。
[wpap service=”rakuten-ichiba” type=”detail” id=”kirei-shop:10000048″ title=”庄内米 井上農場の特別栽培米【つや姫】【コシヒカリ】玄米 1.8kg”]つや姫の美味しさの秘密とは?
なぜ、つや姫がここまで評価されるのか?
その秘密は以下のポイントにあると思われます。
つや姫のことをもっと知りたい方は、「山形県産つや姫の美味しさの理由とその特徴」をご覧ください。
強い甘み
お米と言えば、なんらかのおかずと一緒に食べることが普通ですが、品質の良いつや姫は、その強い甘みから、単体で美味しくいただけます。
強いて言えば、塩だけでも食べることができるくらいの強い食味があります。
強い粘り気
実は、苦手な人も多いのですが、噛んだ時に感じる強い粘り気も美味しさの秘密です。
この粘り気がつや姫の食べ応えを作っています。
冷めても美味しい
おにぎりや弁当の適正には、冷めても美味しいことが必須条件になります。
冷めても美味しい条件は、お米の糖質にアミロースとアミロペクチンの2種類の糖質があります。
もち米は100%アミロペクチンです。アミロースが少ないと、冷めても硬くなりづらく、食味も落ちません。
そのため、アミロースが低いお米が、お弁当やおにぎりに特性があります。
この低アミロース米というと、ミルキークイーンを思い浮かべるところです。
特別栽培
農薬と化学肥料を減らしたお米を特別栽培米と言います。
山形県産つや姫は、生産農家の認定制度を採用しており、特別栽培をすることを義務としています。
そのため、一般的に口にするお米に比べると、残留農薬の心配が小さく、安心の度合いも高いと言えます。
まとめ
コシヒカリとつや姫、どちらが美味しいという条件でこのコラムを書いていますが、結論からすると、人によります。
ただし、コシヒカリは、幅広い地域に生産され、生産農家も多いことから、品質が高い生産を行える農家もいれば、生業として農業を行っている農家の中には、生産量を重視している農家もいます。
生産量を増やすためには、化学肥料を増やします。化学肥料を増やしたお米は一般的に、食味が低下しています。
つまり、つや姫の方が、品質はある意味保証されているため、美味しいという結論になります。
当然、美味しいお米は、美味しい水で炊飯しなければ、食味が低下します。
また、炊飯には、低温が良いとされていることから、保温ができるウォーターサーバーをおすすめしています。