山形県のお米は、どれも美味しいと知られていますが、食べたことがない人から言わせると、特につや姫と雪若丸の違いがわかりづらいとされています。
どんな味わいなのか?食感は?そんなことを疑問に思う方も多いでしょう。また、山形県にははえぬきもあります。
ここで、それぞれの山形県を代表するお米の特徴について紹介したいと思います。
山形県産のお米をそれぞれ紹介
つや姫
消費者向けに人気
山形県が誇る最高級ブランド米です。生産が開始されて以来、連続で特A評価を獲得し、その品質は折り紙付きです。
粒に弾力があり、粘りすぎず適度な歯応えを持ちます。冷めてもモチモチとした食感が持続し、甘みと旨味のバランスが絶妙です。
炊き上がりの美しい艶が特徴的で、おにぎりやお弁当にも最適です。低アミロース米であるため、冷めても硬くなりにくい特性を持っています。
雪若丸
消費者向けに人気
つや姫に続く山形県の新ブランド米として2018年にデビューしました。つや姫とはえぬきを掛け合わせて誕生した品種です。粒が大きく、適度な粘りと弾力があります。
冷めても美味しさが持続し、冷めた時の食感の良さが特徴です。炊き立ての香りが強く、噛むほどに甘みが広がります。
つや姫よりもやや硬めの食感で、しっかりとした歯ごたえがあります。
はえぬき
業務用米として人気
山形県で開発された品種で、つや姫の親にもなった米です。粘りと甘みのバランスが良く、冷めても硬くなりにくいのが特徴です。
炊き上がりはツヤがあり、適度な粘りと柔らかさを持ちます。お弁当やおにぎりに向いており、冷めても美味しさが持続します。
コシヒカリに似た特性を持ちながら、より栽培しやすい品種として人気があります。食味は安定しており、幅広い料理に合います。
つや姫・雪若丸・はえぬきの食味での違いとは?
「美味しいお米の選び方・炊き方を林修の今でしょ!講座に学ぶ」でも登場したこの図は品種と美味しさを理解する上でかなり便利です。
つや姫は、甘さが一番強いです。雪若丸は、同じ山形米でいえば、はえぬきとつや姫のちょうど中間くらいの甘さに該当します。山形米の中でははえぬきが一番甘さが弱く、さっぱりした食感のお米になっています。
また食感では、つや姫とはえぬきがもっちりしている品種に該当します。雪若丸は、一粒一粒がしっかりした食感を楽しむことができます。実際に食べてみると、つや姫とはえぬきでは、つや姫の方が粘り気が強いです。
つや姫・雪若丸・はえぬきの価格面の違いとは?
つや姫や雪若丸は、生産者が認定される仕組みです。そのため、市場流通価格があまり下がらないように生産調整がされています。それに対して、はえぬきは業務用に流通しているため、生産制限がされていないため、非常にリーズナブルな価格で流通しています。
2024年の米の相場が全体的に50%増になっている中、農協の子会社であるパールライスは、つや姫の販売価格を抑えており、はえぬきや雪若丸の方が高いという異例の状況になっています。
評判は、やはり山形県産つや姫の方が上である。
雪若丸の方が新しいお米ということもありますが、系統が全く異なるお米です。
山形県産つや姫はおにぎりに最適なお米の品種とされており、魚沼産コシヒカリと系統が似ていることから、世間一般的な美味しいの基準は、やはり、つや姫に軍配があります。
甘みが強く、もっちりしたお米の方が好みの人は、迷わず、つや姫を選ぶのが良いでしょう。
雪若丸は、新食感。硬さを味わう品種である。
雪若丸の特徴はしっかりとした粒感と適度な粘りを両立した新食感であることです。
はえぬきを基準とした時に、粘りと硬さがどちらも高いことがわかります。山形県内のセブンイレブンでは、山形県産はえぬきが採用されているため、雪若丸をおにぎりにした時は、食感の強いおにぎりの印象が強いかもしれません。
甘みは、つや姫とはえぬきの中間くらいです。
はえぬきはコスパの良いお米で甘すぎず、硬すぎず
はえぬきは、山形県では最も生産されており、飲食店に業務用のお米として使われています。そのため、価格が安定してリーズナブルな価格で味わうことができます。
つや姫や雪若丸に比べると、甘みが抑えられており、さっぱりめの味わいを楽しむことができます。はえぬきも冷めても食味が落ちづらい品種ですので、お弁当にも向いています。
まとめ
つや姫、雪若丸、はえぬきの違いは、甘さや粘り気を重視するのであれば「つや姫」。食感と甘みの両立を考えるのであれば「雪若丸」。コスパを重視し、ほど良い甘みでご飯を楽しむのであれば「はえぬき」が良いでしょう。
また、これらのお米の違いはあくまで保存が同程度に良い場合の比較です。もし、高温で保存していたり、精米した時期がだいぶ空いている場合は、食味が変化していますので、注意しましょう。