山形県で生まれたつや姫が、西日本の作付けにも好まれているわけを紹介します。
目次
山形「つや姫」なぜ西に 高温耐性が決め手 知名度高さも魅力
https://www.agrinews.co.jp/news/index/161640 日本農業新聞
山形県のつや姫がなぜ島根県などの西日本で生産されているのかについて解説しています。
高温耐性と耐倒伏性
つや姫はコシヒカリよりも高温耐性があり、草丈が短く倒伏しにくいため、温暖化による高温障害や台風による倒伏被害が問題となる地域での栽培に適しています。
知名度と価格の安定性
つや姫は知名度が高く、価格が安定しているため、栽培しやすく、食味も良いという利点があります。
ブランド力の向上
山形県は、つや姫が西日本で栽培され、品種が認知されることで、山形県産のブランド力が高まると期待しています。その結果、つや姫は農水省公表の相対取引価格で60キロ1万8000円を超え、他県産を3割ほど上回る価格で取引されています。
西日本でつや姫が好んで生産される理由
ウィキペディアの「つや姫」に関する記事から、西日本でつや姫が好んで生産される理由を箇条書きでまとめたものです。
- 高温耐性: つや姫は高温に強い品種であり、2010年の記録的な猛暑でも一等米比率が全国平均で63%と過去最低となった中、山形県産つや姫は一等米比率98%を記録しました。これは気候温暖化による高温障害が相次ぐ西日本各県の注目を集めています。
- 良食味・高品質: つや姫は玄米に光沢があり、白未熟粒の発生が少なく、炊飯米の外観と味が優れています。特に、コシヒカリ以上の極良食味であるとされています。
- 耐倒伏性: つや姫は稈長(稲の背丈)がコシヒカリより短く、耐倒伏性(稲が倒れにくい性質)が強いとされています。これは、台風などの強風による被害を軽減するために重要な特性です。
- ブランド力: つや姫は山形県が全国的な知名度を上げるために戦略的に推進している品種であり、そのブランド力は西日本でも認知されています。
- 適応性: つや姫は出穂期・成熟期ともにコシヒカリ並みで、山形県では晩生に属します。これは、西日本の気候にも適応しやすいという意味で、生産に有利となります。