はえぬきは、山形県で最も作付けされているお米で、一粒一粒がしっかりとした食感で、ベタつかず、程よい粘りを楽しむことができる美味しいお米です。はえぬきは、あきたこまちの美味しさを継承しており、よく噛むことで甘みが強くなります。
はえぬきが美味しくない・まずいと思ってしまう原因と、もし、口に合わなかった時に同じくらいの価格帯でおすすめのお米の紹介をしたいと思います。
はえぬきの特徴とは?
はえぬきは山形県で開発され、1992年に発売されたお米です。同時期には、牛肉どまんなか弁当に使われているどまんなかも発売されました。
温めても冷やしてもコシヒカリのように食味が落ちず、おいしさを維持できるのが特徴です。一粒一粒の粘りとコシが強いので、おにぎりやお弁当などにも最適です。さらに、和食、洋食のさまざまな調理に最適です。
はえぬきは業務用米としてはメジャーなお米の品種で、大手小売店や飲食店のおにぎりや酢飯に使われます。
平成27年度までは、特Aをとっていた品種ですが、ブランド米競争が激化し、食味の水準が向上したことから、それ以降はAと評価されています。
はえぬきはなぜ安い?
はえぬきは山形県では生産量が第1位です。そして、近年では飲食店の営業自粛やリモートワークの影響、米の消費量が減ったこともあり、在庫量が十分にあることから近年は安く購入できます。
ブランド米は、価格が下がらないように生産量を制限しています。はえぬきなどの米どころの主の作付け品種は、生産制限がないために安くなりやすいこともあります。
「はえぬきがまずい」と思い込む理由とは?
山形県では、主流なお米であり、飲食店でも積極的に活用されている品種であるため、食味の評価は決して低くありません。
美味しくない・まずいと感じてしまう理由の1つは、はえぬきの味がそもそも好きではない、口に合わないことが原因です。また、Amazonの口コミを見ていると、はえぬきに低評価がついている理由は、袋が破れていること精米日の時間が経っていることで、保存に問題があることでした。
以下は、はえぬきが美味しくないと感じる理由をまとめたものです。
はえぬきの食味が苦手だから
Amazonの口コミの中には、「つや姫を日頃食べていて、はえぬきも試してみたが、美味しくない」のようなコメントもありましたが、つや姫とはえぬきでは、食味の系統がまるで違います。つまり、つや姫に求めていたものをはえぬきに求めることが難しいということです。
上記の図は、林先生の今でしょ講座のご飯スペシャルで登場したマトリックスを再編集したものです。はえぬきは、さっぱりとした味わいに、もっちりした分類にありますが、つや姫は、甘い味わいに、もっちりした分類にあります。
つまり、つや姫に求める甘みをはえぬきに求めることができません。そのため、常に甘みの強いつや姫を食べていたり、食感がしっかりしている青天の霹靂を食べている人にとっては、はえぬきは口に合わないお米の品種です。
はえぬきの保存状態が良くなかった可能性がある。
お米は精米された時点から食味が低下がはじまります。さらに、高温多湿の場所で保管すると、よりいっそう味を損ないます。従って、お米はなるべく涼しい場所で保管することが望ましいです。
はえぬきは、山形県では生産量が多いため、袋やカントリーエレベーターなどで倉庫に室温保存されている可能性もあります。冷蔵庫を完備している米屋から購入するのが、保存状態の良いお米を選択する秘訣になります。
農家直送米ではないから。
スーパーなどのお米を食べ慣れている場合は、そこまでの違いを感じることはありませんが、基本的にお米の生産は、ガイドライン通りに作付けされますが、土壌や天候・生産方針の違いは、生産者ごとにあります。
そのため、集荷されたお米は、粒の大きさなどが混在することもあります。基本的には、生産者が単一の方が食味は高くなります。
はえぬきを美味しくいただくためには?
はえぬきに限ったことではないですが、新米の時期は水分が多く、徐々にお米から水分がなくなっていきます。そのため、炊飯する時は、新米の時期は水の量を気持ち少なめにし、お米の乾燥具合に応じて水分を調整します。
お米はすぐに炊飯はせずに、室温で浸水をします。通常は30分程度、冬場は1時間程度が目処です。また、ミネラル分は、吸水を邪魔しますので、軟水で炊飯をします。硬水は、コストコなど海外から輸入されたミネラルウォーターに含まれますので、必ず確認します。
はえぬきは、味の強いおかずとの相性が良いので、味の強いおかずと食べたり、丼ものにすると美味しくいただけます。
はえぬきが口に合わなかった時のおすすめの品種とは?
はえぬきが口に合わない時は、別の品種を試すのが良いでしょう。そこで、はえぬきと同じくらいの価格帯の品種のお米について紹介したいと思います。
北海道産ななつぼし
北海道産ななつぼしは、北海道で最も生産量が多い品種のお米です。はえぬきに比べると食感があるお米で、甘さも同程度あります。しっかりとしたかみごたえのあるお米が好きな人はななつぼしを試してみるのも良いと思います。
宮城県産ひとめぼれ
宮城県産ひとめぼれもリーズナブルな価格で食味が高い品種として、飲食店に人気のある品種のお米です。2018年〜2022年の間で、3回の特A評価を受けているお米です。はえぬきに比べると甘みが強く、かみごたえのある品種に該当します。
富山県産コシヒカリ
コシヒカリといえば、新潟県ですが、近隣の県の天候も新潟に似ているため、食味の評価が高いことで知られています。コシヒカリは、はえぬきよりも甘みが強い品種です。
まとめ
はえぬきがまずいと感じたのであれば、それは、お米の好みが合っていないからです。甘みと硬さを軸に、別の品種を試してみるのが良いでしょう。また、山形県のお米では、甘みとかみごたえが強い雪若丸や甘みと粘り気が強いつや姫もあります。そちらのお米もお試しいただけると発見があるかもしれません。