9月下旬から令和5年度産の山形県産つや姫の新米のシーズンが始まります。気になるのは今年のつや姫は果たして美味しいのかということです。今年のつや姫の出来の話題やおすすめのつや姫の購入方法について再度解説をしたいと思います。
2023年の山形県産つや姫の新米の出来は?
2023年の山形県産つや姫の品質は、例年通り美味しいお米が供給されます。ただし、色彩がいつもより白みが強いです。
今年の天候の特徴といえば、異常な暑さでした。気温が35度以上の天候の猛暑日が全国で更新。山形県内でも以下のような状況でした。
山形市 | 20日 | 1994年 |
米沢市 | 16日 | 1994年 |
酒田市 | 12日 | 1999年 |
新庄市 | 10日 | 2021年 |
夏の猛暑日が続くと、稲には高温障害が発生しやすくなります。稲の吸水が蒸散に追いつかず、しおれて枯れてしまいます。葉が萎れることで、光合成に影響が出るため、お米の収量と品質に影響が出てしまいます。
そのため、山形県産つや姫の品質も低下してしまうだろうと思われますが、2010年夏にも記録的猛暑が続き、その時の全国一等米比率の平均が63%でした。この時、新潟県ではコシヒカリの一等米は17%と壊滅的に低く、過去最低となりました。しかし、山形県産つや姫は、なんと一等米比率が98%と当時の国内品種の中では最高値でした。つまり、つや姫は、国内有数の高温耐性を持っているお米であり、猛暑日が続く今年であっても品質には期待が寄せられます。
今年のお米は、白色が例年より強く出ているようです。全国的に高温障害が出ており、全体的に品質の低下が懸念されますが、つや姫の品質は、県では例年通りとしています。
美味しい山形県産つや姫の購入方法とは?
いわゆる当たりをひくための山形県産つや姫の購入方法を紹介します。
農家直送米もしくは契約農家を持っているお米屋さんから購入する。
大手の米卸売がスーパーのお米の流通を担っていますが、ここでのお米は農協に集荷されたお米です。
もちろん、美味しくないわけではありませんが、カントリーエレベーターなどでは、集荷されたお米を籾で品種ごとに混ぜて集荷します。
山形県産つや姫は認定農家が指定された生産方法を行なっていますが、圃場の管理の方針が違うため、品質にも違いがあります。
そのため、食味を重視して生産した農家が作ったお米だけ味わった方が当然美味しいわけで、単一の生産者が生産したつや姫が購入できる買い方を選んだ方が美味しいことになります。
冷蔵庫もしくは籾で保存している販売者のお米を購入する。
お米は高温多湿の環境で保存すると、玄米で保存していたとしても劣化が始まります。そのため、お米を販売する目的の農家や販売者は、湿度管理ができる冷蔵庫を保有していることが一般的です。また、そうでなくても籾の状態で保存していれば劣化を防ぐことができます。
新米の場合は、保存期間が極端に短いため、ほとんど心配はいりませんが、新米から期間があいている時期にお米を購入する時は、冷蔵庫で保存しているか確認します。冷蔵保存をしている販売業者は、お米の食味に関わることなので、PRをしているはずです。
精米日を確認する。
店舗でお米の品質を確認する時は、精米日の新しいものを選択します。精米はお米の表面を白くなるまで削っていますので、精米してから期間があくと、水分が抜けていき、新米特有のみずみずしさがなくなっていきます。
お米を販売する時は、袋の裏に以下の情報を記載することが決まりになっています。
- 精米年月日
- 産地
- 等級
- 名称
- 内容量
- 販売業者の氏名、住所、電話番号
山形県産つや姫を美味しく食べるためのポイント
山形県産つや姫は、もちもちした食感と粒間を両立しており、噛めばほのかな甘みを楽しむことができるお米の品種です。冷めても美味しいため、お弁当にも人気です。
①水は軟水を選んで炊飯する
ミネラル分の多い硬水は、お米への水の吸水が悪くなり、ボソボソとした食感のお米に炊飯されます。そのため、ミネラル分が入っているお米ではなく、水道水や濾過水(RO水)を使います。
②水の量は少なめにすることを心がける
新米はお米の中の水分量が多いため、普通のお米と同じ量で炊飯すると、柔らかいお米になります。炊飯器のメモリでは、通常の1mm~2mm程度少なくすると適量だと言われています。
③炊飯直後は10分程度蒸らす
お米の炊飯が終わっても、すぐに蓋をあけず、そのまま放置して蒸らします。これをすることで、炊飯直後に出たお米表面の水分をお米が吸収し、中心まで水分が行き届くため、ふっくらした食感になります。
山形県産つや姫と一緒に食べると美味しいご飯のお供
炊き立てのつや姫は、そのままご飯だけでも美味しく食べることができますが、ご飯のお供の代表格と一緒に味わえば、なお美味しいです。
やまや訳ありめんたい
上記の明太子がとてもつや姫の甘みに辛味がマッチしていました。
めんたいこの美味しさの背後には、経験に裏付けられた選りすぐりの原料と、確かな目を持つ社員が見極めたスケトウダラの卵「真子」を使用。特に、やまやの辛子明太子の味の要となるのは「匠のたれ」。このたれは、後を引かない「先辛」ブレンド唐辛子、九州産の柚子、まろやかな旨みを引き出す羅臼昆布、名蔵元「喜多屋」のお酒を使用し、深い味わいに仕上げられています。また、形が崩れてしまった明太子でも、味や質は変わりません。
家系ラーメン用チャーシュー
燻製チャーシューは個人的に好きだということがありますが、この脂身としょっぱさは、つや姫の甘みにちょうどよく、美味しくいただけます。
まとめ
2023年度(令和5年)の山形県産つや姫の品質は例年通りが想定されます。今年は、35度を超える猛暑日が続いた影響で、高温障害の心配がありますが、つや姫は高温に対する耐性があるため、過去の猛暑日が続いた2010年には、一等米比率を98%に保つことができていました。
ぜひ、山形県産つや姫の新米を味わってください。