お米全体の価格が下がっても、山形県産つや姫の価格が下がらないのには理由があります。
このコンテンツでは、なぜ山形県産つや姫がほとんど値下がりしない理由やリーズナブルな価格でつや姫を味わう方法について紹介したいと思います。
つや姫の価格はどれくらいなのか?
まずは、各産地のつや姫の価格の比較を行います。比較対象の方法として、農協が新米を買い取る2021年の概算金を参考にしています。また、併せて2020年との比較も情報として掲載されていました。
産地 | 概算金 |
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山形県産つや姫 | 1万5800円(-500円) |
宮城県産つや姫 | 9600円(-3000円) |
島根県産つや姫 | 1万1400円(-2000円) |
大分県産つや姫 | 1万1760円(-1680円) |
茨城県産コシヒカリ | 1万200円(-2300円) |
コロナ禍が、2020年から続く影響で、緊急事態宣言やまん延防止措置の影響で、まず飲食店が長期休業に追い込まれました。その影響で、業務用の取引が多い産地のお米は深刻な米あまりが影響し、2021年の概算金は大きく値下がりしました。
これは、全国的なことです。しかし、山形県産つや姫は500円の値下がりで済みました。同じように値下がりが小さい産地の米の品種を見てみます。
産地・品種 | 概算金 |
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青森県産青天の霹靂 | 1万5100円(-500円) |
北海道産ゆめぴりか | 1万3500円(-1200円) |
魚沼産コシヒカリ | 1万6500円(0円) |
北海道産ゆめぴりかは1200円、青森県産青天の霹靂は、山形県産つや姫と同じ500円、そして、魚沼産コシヒカリは値下がりしませんでした。
山形県産つや姫が高かった理由とは?
全国的にお米が余ってしまい、値下がりをしたのに、なぜ山形県産つや姫は高かったのでしょうか?
2020年の米の在庫が少ない。もしくは既に売れているから。
2021年の米あまりは、前年度の2020年の緊急事態宣言が明らかに原因です。そのため、業務用米として流通しているお米は、深刻な前年度の在庫を抱えていると言えます。
山形県産つや姫のほかにも、魚沼産コシヒカリ、青森県産青天の霹靂は、どちらかというと飲食店ではなく一般家庭向けに流通をしていたお米でした。そのため、むしろリモートワークが増え、自炊をする人も増えたことから2020年の在庫がたいした余らなかった、もしくは在庫がなくなったから概算金を下げる必要性がなかったのでしょう。
ほかの品種に比べると生産面積がつや姫は小さいから。
つや姫の生産量が増えているといっても、実は山形県全体ではそれほどでもありません。令和1年にはえぬきが60%に対して、つや姫は約15%程度です。つまり、作付け面積では、つや姫ははえぬきの4分の1程度しかありません。
もっとつや姫の作付け面積を増やせば良いと思っている人もいるでしょうが、山形県では、つや姫は生産農家や圃場も指定する形で生産量を制限しています。この理由は、希少性を高めることで、過剰な値下がりを防ぐためです。
消費者向けのブランディングにお金をかけているから
つや姫は消費者向けに流通することを目的にし、打倒魚沼産コシヒカリを掲げた品種なので、ブランディングにも山形県が予算を投下しています。
つまり、ほかの品種に比べて、生産量も少ない山形県産つや姫を都市部で積極的に宣伝をして売り切れるようにお金をかけていたので、値下がりしなかったことになります。山形県産つや姫のCMはこちらです。
つや姫をお安く購入できる方法はあるの?
それでは、ここからお得な情報を提供したいと思います。山形県産つや姫の価格が高い理由はご理解いただけたと思いますが、つや姫を食べる目的では、概算金が大きく下がっている宮城県、島根県、大分県産が狙い目だということになります。
以上は、良質なお米を購入できる楽天市場で検索した時の30kg玄米の価格を比較したものです。山形県産つや姫は、宮城県産や島根県産に比べると3,500円以上高いことがわかります。つまり、宮城県産や島根県産のつや姫であればリーズナブルな価格で堪能することができます。
また、お米を安く買うには、30キロ単位で購入することがおすすめです。これは、お米の管理が30キロ単位であること、5キロや10キロの注文は、精米の関係上、中途半端に余りが出てしまうからです。包装の手間もあり、農家であれば、30キロで購入してくれるのであれば、安くても売りたいと思います。
まとめ
山形県産つや姫が高い理由は、価格が大きく下落しないように、生産量を管理し、その年度のお米はその年度中に売り切るように消費者向けに販売促進をしているからです。
もし、つや姫を手頃な価格で堪能したければ、以下の方法を試します。
- 宮城県産、島根県産、大分県産つや姫を購入してみる。
- 普段5キロ単位で購入しているお米を30キロ単位にしてみる。