座ってご飯を食べる時間がない時の食事におにぎりはとても便利です。コンビニの主力商品でもあることから、国民食の代表格と言っても良いものです。
美味しいと感じるおにぎりの品種はどのようなものでしょうか?
おにぎりに合うお米とは?
おにぎりは、白米を三角上に手で握り、中に具材を入れて、焼き海苔で手巻きする料理です。作った時は、温かいですが、食べる時には冷たいことが一般的です。つまりおにぎりには以下の条件が必要になります。
デンプンの主成分には、アミロースとアミロペクチンがあります。アミロペクチンの割合が高いことで、もちもちしているため、固まりづらいという特徴があります。白米用のうるち米は、アミロースが20%含まれているのに対して、もち米はアミロペクチンが100%です。固めると、うるち米は中まで固く乾燥しますが、もち米はそうはなりません。
おにぎりも冷めた状態で食べますので、アミロースの割合が低い低アミロースの方が望ましいことになります。
おにぎりは、整形後圧力をかけてもご飯の粒感がしっかり残るような品種でなければ美味しくありません。ご飯の硬さは、品種だけではなく、ご飯の炊き方にも影響します。
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冷めても美味しいお米の条件と重なりますが、低アミロース米であることはおにぎり専用米として考える上では絶対条件です。また、考え方にもよるのですが、具を味わうおにぎりとご飯を味わうおにぎりでは使うお米の品種がやはり分かれます。
家庭用のおにぎりでは、ご飯を味わうおにぎりを作ることが一般的だと思いますので、甘みの強い品種を選ぶことが多くなります。
コンビニ各社が活用しているおにぎり用のお米とは?
コンビニ各社は、おにぎりを中核の商品として定義しています。以前は、どのコンビニもおにぎり100円セールを頻繁に行なっていたことからもわかる通り、コンビニの主力の集客商品です。
コンビニ各社が活用しているのは、業務用米です。セブンイレブンのおにぎりの売上は、年間約22億個です。これは、1秒あたり70個が売れている計算になります。
おにぎりの美味しさがコンビニのシェアに影響を与えている見方もあります。
ねとらぼのアンケート調査によると、おにぎりが美味しいと答えた人が多く、ローソン、ファミリーマートと続きます。
コンビニ業界の売上高のランキングを見ると、セブンイレブン、ローソン、ファミマの順で一致します。これは、シェアの影響が少なからず影響はしている見方もありますが、売れているところはおにぎりが美味しいという評価を得ていることには変わりありません。
コンビニ | お米の品種 |
---|---|
セブンイレブン | 山形県産はえぬき 福島県産・茨城県産・栃木県産コシヒカリなど |
ファミリーマート | 各地のコシヒカリ |
ローソン | 特定品種なし |
おにぎりに使われているお米の品種は、各コンビニでも多岐に渡っているそうです。セブンイレブンでも北海道エリアでは北海道のお米を使われていますし、九州では佐賀県産のお米も使われているそうです。
そのため、同じおにぎりでもお米の種類が違うため、味の違いがあります。
おにぎり協会が評価したおにぎりに適したお米の品種とは?
以前、おにぎり協会が選定したおにぎりに最も合うお米の品種について紹介しました。
第一回
- つや姫
- 銀河の雫
- ゆめぴりか
第二回
- つや姫
- にこまる
- 銀河の雫
上記は、林先生の初耳学で取り上げられたお米の食べ比べ表です。
おにぎり協会の評価では、つや姫の評価が高いことから、おにぎり専用のお米にするのであれば、しっかりともっちりのバランスが良く甘みのあるお米が理想であることがわかります。
つや姫は、山形県で開発され、現在は、宮城県、島根県、大分県などでも作付けされています。
つや姫は、認定農家によって生産されているお米です。特別栽培が義務付けられているため、通常の栽培に比べると農薬や化学肥料が使われている量が半分以下です。
お米は、30kgで購入することが一番お得です。米櫃が必要になりますが、お米の管理は30kg単位で行われていますので、手間がかからない分だけ30kgだけは適当に値付けされていることが多いからです。
にこまるは長崎で生まれたお米です。九州や四国などの西日本で中心に生産されています。西日本の中核品種であるヒノヒカリに比べると、食味は、光沢が良く粘りが強く、「ヒノヒカリ」と同等かそれ以上です。
まとめ
おにぎりに向いているお米を紹介しました。ただし、おにぎり用のお米を用意するということはないと思いますので、普段のお米をおにぎりにしても美味しいお米を選択するのが良いでしょう。