食に安全性を求める時は、無農薬にこだわりを持っている方は少なくありません。そのため、都心部では無農薬の農産物を専門に扱うスーパーもあります。
しかし、無農薬の農産物ほど高いことが一般的です。ここでは、無農薬米がなぜ高いのかについて解説をします。
無農薬米が高い理由とは?
無農薬にこだわったお米は同じお米の量を生産するのに比べて、手間がかかり生産性に影響があります。
そのため、作付されている量が絶対的に少なく、需要と供給の関係で、無農薬米は高くなります。
1.価格に影響が出る。
生産者側の視点で言えば、何も好きで農薬を散布しているわけではありません。農薬を散布するのは、農産物を虫害などから守るためです。
例えば、お米の場合は、カメムシなどが害虫として挙げられます。
カメムシに食べられたお米は、黒く変色します。このお米が検査で一定数確認されるとお米の等級が下がります。等級が下がると、価格に差が発生します。一等米と二等米の差は、およそ1,000円ほどですが、大規模化している農場ほどこの差は大きな売上の格差になります。
2.生産性に影響が出る。
無農薬にこだわることは、手間もかかります。農薬散布ができないため、農法で対処しなければなりません。
最も一般的な農法はアイガモ農法です。アイガモを圃場に放つことで、雑草対策と虫害対策になります。しかし、この農法は、生き物のアイガモを増やさないと大規模化することができず、管理するのにも人手が必要になります。
稲作は大規模化を推奨されている世の中ですから、無農薬米は、作ることができても一区画などにどうしてもなりがちになります。
3.食味に影響が出る。
栽培方法が難しいことから、生産に失敗してしまうリスクも当然あります。もし生産に失敗してしまった時は、稲の生育に影響が出るため、甘味などが損なわれる可能性があります。
農業も仕事ですので、リスクを冒すわけにはいきません。その結果、できる限り少なくても農薬を散布する判断に至ります。
無農薬米を安く手に入れる方法は?
考えられる方法は2つあります。
一つは、美味しさを諦めることです。供給量が絶対的に少ない無農薬米は、高くて当然です。もし、安価で取引されているのであれば、それは、仕入れが安かったことを意味します。つまりは、なんらかの理由があり、考えられる理由としては、作付けの失敗しかありません。
そしてもう一つは、7月〜8月の時期に購入することです。9月以降は新米に流通が切り替わる影響で、この時期のお米は、処分したいと思う業者が増えます。そのため、安売りされることもあります。しかし、期待しているほど下がるということはありません。
どちらにせよ、美味しい選択肢ではありませんので、もし無農薬にこだわるのであれば、高くても購入する選択肢を取ることがおすすめです。
安全性にこだわる人にブランド米をおすすめする理由とは?
消費者向けに開発されたブランド米は、あらゆる障害に強く、食味の高い品種として開発されており、減農薬がガイドラインに組み込まれています。
つまり、美味しさと必要以上の農薬散布が行われておらず、安全性にこだわりがある人にとってはおすすめです。
例えば、つや姫では、山形県に拘らず、ほとんどの生産地で農薬に関する生産ガイドラインがあります。
当メディアでは、安全性にこだわる人でも満足してもらえるブランド米の紹介も行っています。是非、参考にしてください。