美味しいお米を食べたいと思った時に、真っ先に挙げられる名前は、新潟県のお米でブランド米の代表格とも言えるコシヒカリです。コシヒカリは新潟県のみならず、日本国内で最も作付けされているお米の品種です。
新潟県産コシヒカリと山形県産つや姫ではどちらが美味しいのでしょうか?
コシヒカリとつや姫の食味の違いとは?
山形県が出している山形県産つや姫と山形県産コシヒカリの比較によると、総合的に見ても、食味は後発のつや姫の方が優っていることがわかります。
光沢、外観、香り、味、粘り、硬さで比較したチャートによれば、つや姫の方が見た目が美しく、粘りも強いことがわかります。
林先生の初耳学でもお米の特徴について紹介されました。
コシヒカリは、つや姫よりももっちりした食感があり、甘味もありますが、つや姫の方が甘味があり、しっかりした歯応えがあることがわかります。
現在のコシヒカリは従来型とは異なっている。
現在のコシヒカリは稲熱病の耐性を重視したコシヒカリBLと呼ばれる品種であり、実は従来のコシヒカリとは異なる品種です。そのため、より品質を重視する米農家では、従来型コシヒカリを独自に作付けしており、これらのお米は農協を通しては流通しません。
ブランド米の食味の基準として使われているのは、コシヒカリBLの産地を混在したお米です。従来型コシヒカリは強い甘味や粘りがあるのが特徴です。
コシヒカリBLではなく、独自のブランド米が各地で開発され、流通を試みられている理由を考えると、各都道府県で開発されたブランド米は、基準型コシヒカリBLよりも高い食味のものが開発されていることになります。
新潟県産コシヒカリは美味しいのか?
新潟県のコシヒカリの食味は、とても高いと思っています。出張などで新潟県内の飲食店で新米コシヒカリを食べることも多いのですが、他の産地に比べると明らかに甘味や粘りもしっかりしている印象があります。
つや姫もそうなのですが、育苗に使われる種は、それぞれの都道府県で保管されているものが使われます。そのため、開発された環境が一番適した環境になることが多く、新潟県で開発されたコシヒカリは、新潟県や富山県、長野県などの隣接した県が美味しいとされています。
コシヒカリの産地の代表格は、新潟県魚沼地方のコシヒカリです。東京都内でも高級米として扱われ、新潟県のアンテナショップでは、秋の風物詩として扱われています。
新潟県の4銘柄の一つである岩船もコシヒカリの産地としては有名です。岩船では、複数の名水が湧くことでも有名であり、ラジウム清水や吉祥清水などがあります。つまり、水質が良い地域であり、そこで作付けされているお米も美味しくなります。
山形県産つや姫は美味しいのか?
山形県産つや姫は、つや姫の作付けを許可された農家しか作付けができないルールになっており、つや姫も含有タンパク質が基準値よりも多ければつや姫として流通できないことになっています。
ルールがあって、山形県産つや姫として流通するため、市場でも信頼性の高い品種として取引されています。
食味は、甘味が強く、もっちりとした食感が特徴的で、冷めても硬くなりづらいため、おにぎりに最も合うお米として2年連続で評価されることになりました。
山形県産つや姫の中でも品評会により順位を決めて、上位の農家が作付けをしたつや姫を流通させるなど工夫をしたプレミアムつや姫などの品種があります。
まとめ
新潟県産コシヒカリも山形県産つや姫も開発した県ですので、本来の食味を期待することができます。
ただし、お米の食味は品種のみが決定するわけではありません。農家ごとに作付けのタイミングや、農薬、肥料、圃場ごとの水質や天候に違いがあり、それらが食味の違いとなることがあります。
そのため、食味に強いこだわりを持つならば、品種のみならず、「どこで」「誰が」作ったお米なのかまで見て購入することがおすすめです。
人気のお米は年間を通して購入することができませんので、新米の時期に試食し、年間定期購入を申し込むことをおすすめします。