2021年は、2020年から続く新型コロナウィルス被害の影響で、休業する飲食店が増加しました。その影響で、はえぬきなどのいわゆる業務用のお米があまり、2021年の取引価格はかなり下がると言われています。そのため、これらの新米の流通価格も下がると思われます。
しかし、これはあくまで業務用として流通していることが前提です。そのため、つや姫などの消費者向けのお米は、業務用米ほどの流通に強い影響はないと想定されます。
ただし、今年の天候は夏が暑く、雨も降っていましたので、全国的にやや豊作の傾向になる見通しです。そのため、流通量が増えるとは思われます。
おそらく新米がリーズナブルになるだろうと思われる品種
今年の新米では業務用に人気のあるお米の取引価格が下がると考えられることから、業務用に人気のある品種が安くなります。
業務用米と聞くと美味しくない印象がありますが、提供されているお米の中には単価を安くするために古米をあえて利用する店舗やブレンド米を提供している店舗もあります。業務用米は、そのブランディングの過程でそうなったお米が多く、普段外食しているお米に比べると美味しく感じることができると思われます。
この時期に各都道府県のJAでは、農家に支払われる前払いの概算金が発表になります。
はえぬき 前年比-約2200円
雪若丸 前年比-2300円
つや姫 前年比-500円
コシヒカリは安くならないイメージですが、作付面積が広いため、業務用としても活用されており、その影響を受けています。
例えば、栃木県産コシヒカリでは・・・
JA全農とちぎは、2021年産の県産米を県内のJAから引き取る価格(概算金)を決めた。コシヒカリ(1等)は60キロ当たり9千円となり、前年産に比べて27%(3400円)下落した。
朝日新聞
はえぬきは61%が「外食・中食」向けで、94%が家庭内食等向けの「つや姫」とは対照的だ。
毎日新聞
山形県産はえぬきも概算金が大幅に下落しています。大手コンビニのおにぎり・お弁当用のお米であり、今年からはかっぱ寿司でも単一原料米として活用されるようになりました。業務向けであることが裏目に出ています。
山形県内では家庭のお米として浸透しており、好んではえぬきを選んで食べている家庭が非常に多いです。
まとめ
2021年は、業務用に積極的に用いられた銘柄の引取金が下落する見込みです。そのため、スーパーなどで並ぶお米の価格もリーズナブルなお米になることが見込まれます。
それに対して、ブランド米は、消費者向けであるためやや豊作であっても価格自体に大きな影響はないと想定されます。
一般家庭には嬉しいことではありますが、その分、業務用米の作付け面積が大きい農家さんは減収になります。農家さんへの応援は、在庫をなくすことですので、是非積極的に新米を食べて、消費に貢献しましょう。