ローソンのコーヒーが500円で販売されていることに物議が醸し出されています。
コンビニコーヒーと言えば、100円が相場でその価値が適正だろうと思われています。しかし、スターバックスやドトールのコーヒーは100円ではありません。

スタバの場合は、第三の場をコンセプトにしているため、コーヒーを提供するお店というよりは、場所を提供することに価値を置いています。

なるほど。。でも、同じローソンでここまで値段が違うのはなぜなんですか?

その理由を説明していきますね。
コーヒー豆の値段が違う。

一番差がある点が、それはやっぱりコーヒー豆です。
最近は、コーヒーに限らず、ビールやお茶の世界でもこだわり系が登場しています。コーヒーの場合は、第三のブームが来ていて、それが品質の良いコーヒースペシャルティコーヒーのブームです。
スペシャルティコーヒーとは、トレーサビリティーで生産農園や生産方法を逆引きすることができる、かつ焙煎士のカップテストによって、特定の点数以上の評価をえたコーヒーのことを言います。
スペシャルティコーヒーは、これらの評価以外にも、値段の高さ、生産農園の信頼性の高さでテストなしで評価されてしまう場合もありますが、厳密にはプロの舌の評価をクリアしたものでなければなりません。
スペシャルティコーヒーの一つの特徴として、シングルオリジンと呼ばれる単体の生産農園のコーヒー豆の場合は、その名前がついています。例えば、イルガチェフェは、生産農園ではありませんが、エチオピアの非常に狭い地域名を指し、その地特有の品質の高いコーヒーを指しています。
日本でいうと、狭山茶や宇治茶に当たります。
スペシャルティコーヒーと似ているコーヒーには、プレミアムコーヒーというものがあります。
プレミアムコーヒーは、生産地がブランディングされたコーヒーや生産方法が独特で稀少性が高いコーヒーを指します。例えば、ブルーマウンテンやキリマンジェロ、ハワイコナがこれに該当します。また、ジャコウネコの消化酵素を利用して苦味を取り除いたコーヒーや象さんを利用したブラックアイボリーもこれに該当します。
これ美味しいんですかね?
これを見ていただければわかる通り、コーヒー豆といっても、稀少性やランクによって、値段がかなり違うことです。
そのため、コンビニコーヒーであっても、使うコーヒー豆が違うのであれば、コーヒーの値段は当然上がります。
稀少性が高いからこそ考える必要がある売れないリスク
コーヒー豆は焙煎してからずっと美味しく飲めるわけではありません。
香味は焙煎をした時点だからどんどん変化します。そのため、稀少性の高いコーヒー豆であっても廃棄のリスクから逃げ出すことができません。
例えば、街のお花屋さんですが、1本300円を超える花も仕入れの価格は、100円をきっていることがほとんどです。
それは、お店側が利益を出すためでもありますが、これだけの高い利益率でなければ、花は散る生き物ですので、売れる期間自体は非常に短いからです。
一定の割合を廃棄しなければならないと計算すると、その分の価格を高くする必要性があります。
コンビニコーヒーしか飲んだことがない人は、ぜひ高いコーヒーも飲んでほしい。
前述しているように、コーヒーの価格は、そのコーヒーのコーヒー豆の原価が高い場合と、場所代が含まれている場合の2つのパターンがあります。
「スタバ行くわ。」「ドトール行くわ。」の2つの発言は、カフェという空間の利用代を含む後者であり、実はそこまでこだわり系のコーヒーは提供されていないことで知られています。
コーヒー豆は、コーヒーチェリーから精製するもので、コーヒーによっては、非常に甘く、酸味のあるものがあります。そして、同じコーヒー豆でも焙煎度が違えば、甘みではなく、チョコレートフレーバーの強いコーヒーになったりもします。
コーヒーといっても、色々あるわけですよ。
500円コーヒーが高いと判断するのは、実際に500円コーヒーを飲んだ人でなければ評価そのものをすることができません。